杏(アンズ)の栄養と健康効果

杏に含まれるミネラルや有機酸

杏(アンズ)にはミネラルや有機酸も含まれています。まずは「カリウム」です。「カリウム」は人間が生きていくのに必要なミネラルのひとつです。体内では大部分が細胞内液に存在しているのですが、最近の研究でカリウムの有効性が明らかになり、もっと摂取量を増やすことが推奨されています。杏(アンズ)の可食部100g中にはカリウムが約200mg含まれています。


杏以外で多く含まれているのは、バナナ、メロン、アボカドなどの果実類や、ほうれん草などの野菜類です。


「カリウム」には、塩分(ナトリウム)を排泄する作用があり、血圧を調整し、細胞を正常に保ってくれます。高血圧の人には特に効果があり、長時間強い運動をした時の筋肉けいれんなどの予防にも効果があります。


「カリウム」の摂取目安量は18~49歳で男性が2,000mg/日、女性が1,600mg/日(日本人の食事摂取基準参照)となっています。ダイエットで食事を抜いたり、野菜・果物嫌いの人の場合はどうしても摂取量が不足しがちになるので、杏も含め、意識して摂取することが望ましくなります。


有機酸というのはクエン酸、リンゴ酸のことです。杏にはこうした有機酸が多く含まれています。有機酸は、胃腸の働きを促進し、殺菌作用などの効果もあります。更に、乳酸を減少させて疲れを取り除く効果や、肩こり、腰痛の防止にも役立ちます。


杏には「スッキリさわやかリフレッシュ」というイメージがありますが、これも有機酸が含まれているからでしょう。クエン酸の場合は、一般的に1日1~3g、疲労時は3~5gを摂るのが標準とされています。